フィンセはナンバー1


「じゃあ、次は女子。立候補する人ー?」

 先生は、女子に呼びかける。

「はーい!直也君がやるなら、あたしやってもいいでーす」

 男子の時と違って、次々と手あげた。


 これって、やっぱり直也君の影響が、大きいよね……?


「随分、いるなー。南!誰か指名してくれないか?」

 先生が、直也君に言った。

「じゃあ、琴……坂口さんを指名します」

 直也君が、先生に向かって言ったので、あたしは、直也君の方を振り向いた。

「坂口は、立候補していないぞ?」

 先生は、苦笑いをすると、あたしの方へ目を向けた。

「坂口はどうだー?南は、こう言っているがー」


「琴音ー。引き受けたら?南君、他の子にとられちゃうよ」

 前の席の未来が、ひそひそと耳打ちした。


「……わかりました。やります」

 あたしは、みんなの視線を感じながら、引き受けた。

「やってくれるか!みんなも、それでいいかー?」

 先生は、立候補した女子達に聞く。

「直也君が、坂口さんを指名したんだしー。意義ないです」

 みんな、賛成した。

「そうか。じゃあ、決まりだな!南と坂口は、早速だけど、放課後、集まりがあるからな」