未来に聞かれて、確かに困ってはいたけど……。
「りくには、逢わないで」
直也君は、真剣な顔で言った。
「逢わないでってー。2人っきりで逢うわけじゃないのに、直也君、考えすぎ……」
あたしは、苦笑いをした。
「何か、心配なんだー。りくに琴音をとられそうな気がして……」
「やだなぁー。あたしが、階段で落ちそうになった時、りく君が助けたから、そんな気がしているだけだよー」
そう言った後、あたしはハッとした。
りく君に助けてもらったことに、気づいたことは、直也君には言っていなかったんだー。
「どうして、そのこと知っているんだー?俺、言ってないよね?」
直也君は、眉をひそめた。
「穂乃花ちゃんに聞いたの……」
その後、りく君に確かめたことは、言わない方がいいよねー?
「いつ、彼女と知り合いになったんだー?」
「こ、この間の撮影の時に、ちょっと話して……。それで、りく君のこと言っていたの」
「何だー。そうだったのか……」
直也君は、溜め息をついた。
「どうして……。本当のこと言ってくれなかったの?」
「ごめん。嘘ついていたことは謝るよ。でも、理由は言えない」
