フィンセはナンバー1


 未来に聞かれて、確かに困ってはいたけど……。


「りくには、逢わないで」

 直也君は、真剣な顔で言った。

「逢わないでってー。2人っきりで逢うわけじゃないのに、直也君、考えすぎ……」

 あたしは、苦笑いをした。

「何か、心配なんだー。りくに琴音をとられそうな気がして……」

「やだなぁー。あたしが、階段で落ちそうになった時、りく君が助けたから、そんな気がしているだけだよー」

 そう言った後、あたしはハッとした。


 りく君に助けてもらったことに、気づいたことは、直也君には言っていなかったんだー。


「どうして、そのこと知っているんだー?俺、言ってないよね?」

 直也君は、眉をひそめた。

「穂乃花ちゃんに聞いたの……」


 その後、りく君に確かめたことは、言わない方がいいよねー?


「いつ、彼女と知り合いになったんだー?」

「こ、この間の撮影の時に、ちょっと話して……。それで、りく君のこと言っていたの」

「何だー。そうだったのか……」

 直也君は、溜め息をついた。

「どうして……。本当のこと言ってくれなかったの?」

「ごめん。嘘ついていたことは謝るよ。でも、理由は言えない」