フィンセはナンバー1

「足を怪我してるのに。あたしを追いかけて来て、何か用……?」

 つい、いつものように可愛くない言葉が出てしまう。

「入院した日に来てくれたんだって?」

 りく君は、急に真剣な顔で、あたしを見る。
「あなたのお父さんに頼まれて、様子を見に行っただけだからー」

「本当に父さんに頼まれたから来たのか?心配そうにしていたって、金森が言ってたぜ。だから、また、来るのかと思えばこないし」

 りく君が、不機嫌そうにムスッとした。


 もしかして、待っててくれたの……?


 きゅーんとさせながら、りく君を見た。


「でも、無理かー。病院の前にマスコミが張り込んでたしなー」

 りく君は、思い出したように呟いた。


 でも、そんな中でも、穂乃花ちゃんが行っていたんだよね……?

 それなのに、その間だけスクープされてなかったのはどうして?


「悪い。人の彼女に見舞いに来いなんてー」


 最近、どうしちゃったの?何か、素直って言うかー。


「それより、あたしが階段から落ちた時、助けてくれたの、りく君だって、穂乃花ちゃんから聞いたんだけど……」

「何だー。あいつと、話したのか」