フィンセはナンバー1


「りくが言ってたのよ。あなたが、階段から落ちた時、助けたってー」

「……!!」


 あたしを助けたのは、南君じゃなかったの……?


「でも、どうして助けたかわかったわぁー。お父さんの友達の子だから、助けただけだったのねー」


 お父さんの友達の子……。

 穂乃花ちゃんが言った、その響きが、あたしの胸に重くのしかかってきた。

「あなたのせいで、おでこに怪我したせいで、仕事に支障がでたりで大変だったのよ」

「……」


 だから、青あざがあったり絆創膏を貼っていたのか……。


「あたしが、病院に行ってきたほうがいいって言ったのに、りくは全然、言うこと聞いてくれないし。それで、今回の事故でしょ?」

 穂乃花ちゃんは、深い溜め息をついた。

「あ、あたしー。りく君に謝ってきます!」

 あたしは、病室のドアを開けようとした。

「あなたが近くにいると、りくが不幸になるの。だから、会わないで!」

 穂乃花ちゃんにそう言われて、ドアを開けようとした手に力が抜けていった。


「知っているでしょ?あたし達のこと。りくには、あたしがいるからー。これ以上、あたし達の邪魔しないで」


「……」