「しかし、小さい頃から、琴音ちゃんの写真を見せて言い聞かせていたから、婚約のことは、了解済みだと思っていたんだけどなぁー」
「……!!」
そんな、昔からー!?
あたしなんて、急に知らされたのに。
「でも、琴音ちゃんが、陸斗と結婚するのが嫌なら、この話は断ってもいいんだよ」
「あたし、陸斗君のことが好きです。でも、陸斗君の気持ちを聞かないと応えられませんー」
トントン……。
その時、ドアをノックする音がして、執事の金森さんが顔を出した。
「旦那様。坊ちゃまが、お帰りになられました」
「わかった。悪いが、私のところへ来るように、陸斗に伝えてくれないか」
「かしこまりました」
金森さんが、呼びに行ってから、数分が経って、りく君が部屋に入ってきた。
「何か用かー?」
りく君は、あたしがいることに気づいたけど、すぐにおじさんの方へ目を向けた。
「週刊誌のことなんだが、陸斗はこの子と付き合っているのか?」
おじさんは、冷静を保ちながら、りく君に聞いた。
「付き合っているもなにも、こいつは元カノで、俺と復縁したいとかで、しつっこく、つきまとわれているだけだしー」
