「お疲れ!」
写真を撮り終わると、未来はあたしの耳元で囁いた。
「後は、何とかみんなにごまかしておくからー。2人でごゆっくり!」
「み、未来ー!!」
あたしは、顔を真っ赤にして未来を見たけど、未来はさっさと屋上から出て行ってしまった。
あたしは、溜め息をつきながら、直也君に借りたジャンパーを着ようとした。
「琴音ー。それ、あいつのに借りたのか?」
りく君は、直也君のジャンパーへ目をやった。
「うん……」
「着るなよ……」
りく君が、急にムスッとした顔をさせた。
「直也君は、あたしが風邪引かないようにって貸してくれただけ……」
あたしが、説明している時だった。りく君があたしの腕を掴むとグイッと引き寄せた。
「りく君ー?」
りく君に抱き締められたと同時に、ジャンパーがバサッと地面に落ちた。
「あいつのは借りるなよ……」
「ど、どうして……?」
また、直也君の話になったら、りく君の様子がおかしい。
「俺が嫌なんだー!」
何だか、やきもちを妬いているみたいだー。
「あいつと別れて、もう一度、俺のフィアンセになってくれないか?」
「えっ……?」
