フィンセはナンバー1


 そこには、執事姿のりく君がいたからー。

「み、未来ー。どうして、りく君が……?」

 あたしは、慌てて未来の方を振り向いた。

「今日ー。琴音、りくと一緒に記念撮影してないから、撮ってあげようと思ってー」

 そう言って、未来はカメラの準備を始めた。

「み、未来ー!」

 みんなは、教室の中に、大勢いる中でりく君と記念写真を撮ってもらっていたけど、ここは、屋上で人気がない。

急に言われると、ここでりく君と一緒の写真を撮ってもらうなんて恥ずかしい感じだ。

「せっかく、撮ってくれるって言うんだし、撮ってもらおうぜ」

 りく君は、あたしの腕を掴むと、撮影できる場所へ移動した。

「ここなら、下にいる人達も気づかれずにすむね」

 手すりから離れた場所へ移動したことを知って、未来は後からカメラを持って来た。

「最初の花火が上がったら、撮るね!」

 未来が、明るい笑顔であたしとりく君に言う。

 あたしは、ジャンパーを脱で準備をした。

 何分か経って、ヒューと音がすると同時に、未来が合図を送った。

「撮るよー!!」

 カシャ!!

 花火が夜空に開く頃、カメラのスイッチを押す音が聞こえてきた。