フィンセはナンバー1


 時計を見ると、あたしも未来も、そろそろ交替の時間だ。


 あたしと未来は、急いで教室へ戻ると、今までの行列はなくなって、嘘みたいに、しーんと静まり返っていた。


「やっぱり、りくがいるのといないのでは、随分、お客さん減るなー」

 未来は、大きな溜め息をついた。


 未来はそうは言うけど、お客さんの足取りは途絶えることはなく、あたしもクラスのみんなも、忙しくお客さんの対応するに精一杯だった。



 そんなこんなで、文化祭も終わりに近づいて、後は後夜祭だけのイベントのみとなった。


「琴音、この衣装着て屋上に来て」

 未来が白雪姫の衣装を持って、あたしに渡した。

「え?だって制服に着替えちゃったのに……。それに、まだ実行委員の仕事がー」


 みんな、もうほとんどの子が、制服に着替えている。


「仕事が終わってからでもいいから、それ着て必ず屋上に来てね!待ってるから」


 未来は、あたしに念を押すと、さっさと教室から出て行った。


 未来ってば、何なのよー。

 あたしは、ぶつぶつ文句を言いながら、衣装に着替えた。

「琴音!先生が、各クラスの実行委員は飲み物を用意って……着替えてないのか?」