あたしは、直也君の方をチラッと見た。
「南君ー!この子が、南君と一緒の写真撮りたいんだって」
未来は、教室から顔を出すと、直也君に声をかけた。
「え?俺とー?」
直也君は、こっちを振り向くと、女の子へ目をやった。
「お願いします!」
女の子は、顔を少し赤らめながら、直也君を見た。
「でも、俺、制服姿だし……」
直也君が少し困った顔で言うと、未来が衣装を持ってきた。
「南君、これならすぐに脱げるし、これを着てみて!」
未来が、白衣を直也君に渡した。
直也君は、ためらいながら白衣を着た。
着てみると、なかなか似合っていて、未来もあたしも、直也君にうっとりと見とれてしまった。
女の子の方は、ナースの衣装に着替えて、直也君と並んで記念撮影。
直也君の隣では、女の子が恥ずかしそうに寄り添うように立っていた。
「……」
2人を見ていると、何だか複雑な気持ちだ。
「琴音ー。かっこいい南君を見て、惜しくなったんじゃないのー?」
未来が、あたしの耳元で囁いた。
「な、何言ってるのー」
「だって、そんな顔してたからー。それより、あの子、南君に気があるみたいだね」
