フィンセはナンバー1


 大勢の女子達が、倉庫室の前を通り過ぎて行った。


 何で、また倉庫室に入らないといけないのよ……?


 そう思ったけど、あたしは、ハッとする。


 まさか、この美少女ってりく君?


 あたしは、恐る恐る美少女に声をかけた。

「り……りく君?」

 あたしの呼びかけに、美少女は振り向いた。

 うっすらと、顔にお化粧がしてあるけど、やっぱり、りく君だー!!


「あんまり見るなよ。恥ずかしいから……」

 りく君は、すぐに、あたしから顔を背けたけた。

「何で隠すのー?」


 あたしは、おもしろ半分で、りく君の顔を覗き込む。


 りく君は、真っ赤にしながら、照れていた。

 こんなりく君、始めて見たー。可愛いー!!

「もう、いいだろう?大体、この格好嫌だったんだ。たまたま、仕事が早く終わったから、来てみれば、急にこんな格好させられて……」

 りく君は、すぐに顔を背けてしまった。

「え、でも。似合ってるよ!」

「あのなぁー」

 りく君が、呆れ顔で言う。

 あたしは、クスッと笑った。

「それより、あたしが文化祭に参加できるようになったのって、りく君が署名運動してくれてたんだね……」