でも、塀から飛び降りる時、足を滑らせてりく君の上に落ちてしまい、尻もちをついてしまった。
「いたた……」
「ご、ごめん。大丈夫!?」
あたしは、慌てて、りく君の顔を覗き込む。
ドキン!!
りく君の顔が、思ったより近くて、あたしの心臓の鼓動が速くなる。
「琴音……」
りく君が、あたしの名前を呼ぶ。
名前で、呼んでくれた……。
今度は、キューンとしてしまう。
「文化祭のこと、聞いたよ。俺のせいで、出られなくなったんだって……?」
「……」
あたしは、何て言っていいかわからず、言葉を詰まらせた。
急に、りく君は、あたしを優しく抱き締めた。
「ごめん。困らせてばかりで……。出られるように、俺が何とかするからー」
「……」
何とかするって……。どうするつもりだろう?
「それで、後夜祭の時、琴音に話たいことがあるから……」
りく君は、真剣な瞳であたしを見た。
「でも、後夜祭まで出られないんじゃ…?」
「今、記事のことでばたばたしてるから、撮影は延期になったんだ」
「えっ……」
そうだったんだ……?
でも、話ってなんだろう……?
