腕を引っ張られて着いた先は保健室だった。 無理矢理引っ張ったりはせずに、足取りをゆっくりにして歩いて連れてきてくれた。 『お前、足捻ったクセに走んなよ!』 「だって…」 『ったく。 ほら、早く足見せろ』 黒い椅子に座らされ、体育館シューズを脱ぎ、靴下を脱ぐとやっぱり少し腫れていた… その足を自分の右膝に置いた美眞… 『冷ってすっぞ』 「うっ、冷たい…」 氷水の袋を捻った右足首に当てられた。 なんで優しくするの…? ほっといてくれたら良かったのに。 自分でなんとかしたのに…