-放課後-


誰もいない静かな教室に、創と2人で残った。


アタシの前の席に座り、身体をこっちに向けた。




『話してみ?』




創になら、話してもいいかな。


アタシは美眞が好きなのか分からない。

でも、美湖ちゃんに妬いてしまう自分がいる。

自分にも、明るい笑顔を見せて欲しいなんて思ってしまう。

だけど、アタシにはその笑顔を見せてくれない。


この事を話すと、創はうんうんと頷きながら話を聴いてくれた。




『恋やで。それ。
それがまさに片想い』


「恋…」


『お前はどうしたいん?
このまま自分で行動起こさへんと、多分何も変わらんままやで?』




何も変わらんまま…




「そんなん嫌や」


『あっ、出た!関西弁』


「…もう!」


『やっぱ移るもんやねんなー』




っと、ケラケラ笑う創の足を蹴って黙らせた。


こっちは真剣なのに。


アタシの心中のボックスは、きっと様々な気持ちで溢れ返っている。