1-5のプレートの前で足を止めた。 教室内を見渡すと…いた! 「愛登くん!」 アタシの声に気づき、パッと顔を上げた。 ゆっくりアタシに近づく愛登くんは、ほんとに元気が無かった。 とりあえず渡り廊下まで腕を引っ張り、立ち止まった。 『紀衣、怒ってますよね…』 「うん。もうカンカン!」 『先輩、俺どうしたらいいっすか?』 はぁぁぁ…… 自分で気づけよ。 紀衣はそれを待ってるんだよ? いつもは明るい愛登くんがこれまで凹むのは分かるけどさ…