「よくやったな、ライアン。今回も冗談とばかり思ってたのにな」
「ジョーク違うヨ! ボクはいつもマジメダヨ!」
午後3時になって、ようやくみんなが集まった。
商品企画は複数の企画を同時に進めることが多いから、主任である結城さんもネイサンさんも幾つかの案件を抱えてる。営業部の氷上さんも総務部の仲田さんも、本来の業務の片手間で携わっているんだ。
とはいえ、これだけ大きな仕事になるとは誰も予想だにしなかったようで。他の仕事は同僚に割り振ったりして、こちらをメインにするという話になったらしい。
ネイサンさんの頑張りのお陰か、他社との共同開発の他に、アニメ化と幼年雑誌へのコミック連載、絵本の出版まで決まったなんて……。
あまりにトントン拍子に何もかもが決まっていって、嬉しさより怖さが先立つ。私のあんなアイデアでいくつもの会社をも巻き込んだ一大プロジェクトになってしまって……本当に、赤字にならないで済むのか? まったく自信なんてない。
私の恐れを見抜かれたか、仲田さんにチョコをつまみながら言われた。
「ビクビクしててもしょうがないでしょう。ネガティブに失敗を想像するより、どうしたらより良い商品になるかを考えなさい」



