話を聞けば、結城さんは現在28。仲田さんは同期入社の同僚で、ネイサンさんと氷上さんが同い年とのこと。
「今日は、ま。レクリエーション兼、一種の研修みたいなもんね。班を作って好きな場所に行くだけ、ってことだから。そこで仕事のヒントやアイデアを得たり。刺激を受けるのが目的ってわけ」
仲田さんの話では、SS社は月に一度こういうレクリエーションデーがあるらしい。現場や机の上だけでなく、違う環境に接して刺激を受ける。コチコチの硬直化した頭を、柔軟にするためだとか。
「私もこういうのは嫌いじゃない。ま、単純な男どもはサルでも見せておけばいいんじゃない?中身がそっくりだから近親感もあるでしょ」
仲田さんはなかなかの毒舌っぷりで、結城さんがブーイングを飛ばしてきた。
「だ~れが、単純だよ。ってか、誰がサルだ」
「いやね、サルがなにかキーキー喚いてるけど。鵜野さん、相手にしなくて良いから」
「は……はあ」
結城さんが喚いているのに、仲田さんは完全にスルーで私の手を取りすたすた歩き出した。結構足が早くて着いていくのが大変で……やがて、足が縺れて転びかけた時。とっさに氷上さんが抱き止めてくれて。その場で固まった。
「仲田さん。鵜野さんの歩幅をちゃんと考えてあげてください……大丈夫?」
「は……はい」
どぎまぎしながら、自分の状況を把握した瞬間。ぱっと後ろに後ずさった。



