気がつけば、私は氷上さんによって引き剥がされてた。肩を掴まれて後ろ向きに離されたみたい。
「ライアン、セクハラもいい加減にしろよ。おまえ酔ってるだろ」
「ボクは酔ってナイよ! それより、タカアキこそ邪魔しないでヨ。ボクとユーミの仲良しタイム」
「……馬鹿、言うな」
その時、氷上さんは私の後ろにいてどんな顔をしていたかは知らない。
ただ……どうしてか怒ったような、とても低い低い声で。なぜ、不機嫌になったのかを必死に考えた。
(きっと……私がネイサンさんと仲良くしすぎたから。私がネイサンさんに厚かましくなりすぎだと怒ったんだよね。大切な友達だから……赤の他人が友達に馴れ馴れしくし過ぎだって)
うん、きっとそうだ。そうだとしたら私の頼みは逆効果で、ネイサンさんに申し訳ないな。
(難しいな……だけど、頑張らなきゃ。ネイサンさんと仲違いなんてしてないって、氷上さんに解ってもらって安心させたいもの)
私は近いうちにミラージュに戻って氷上さんに関わることは無くなるけれど、ネイサンさんと氷上さんは一生縁が続くお友達。二人が少しでも嫌な思いをしないため……頑張ろう。



