あなたのヒロインではないけれど










「はじめまして! 結実の友達の柏木 真湖と言います。今日はよろしくお願いしますね」

「OH…コレはチャーミングなLadyデスね…OUCH! 」

「いえいえ~そんな、ホントのことを。もっとおっしゃっても構いませんよ~」


ネイサンさんの賛辞を、当然と受け止める真湖。背中をぶっ叩く辺り。さすがに肝が座ってる。

……と言いますか。


今晩は前々からチームで企画されていたお花見。場所取りをするという条件で、真湖が参加を申し出てきたら。メンバー全員が快諾してくれた。


今朝私の指輪を見つけた真湖は、当然根掘り歯堀り訊こうとしてきたけど。いくら粘っても私が答えなかったから、どうやら実力行使に出たみたいで。


どうも、氷上さん絡みだと睨んだらしく。今晩のお花見に参加すると言い張ってた。


で。ちゃっかり氷上さんにメッセージアプリで訊ねて、快諾を得たと意気揚々と桜公園の川辺で待っていたんだよね。


「やっぱいいな! 宴席で若い女の子が入ると華やかさが違う」


結城さんの余計なひと言に、当然仲田さんが柳眉を逆立てた。


「はい、セクハラ発言。アウト! 今の性別と年齢差別及びパワハラ、モラハラ、アルハラ(アルコールハラスメント)も追加してあげる」

「おい! なんだそのハラハラオンパレード。んなつもりで言ってない」

「無意識だから質(たち)が悪いんでしょ。言っとくけど、若い女の子だからって当然のようにお酌をさせたりしないでよね。さ、鵜野さん、柏木さん。野郎どもは放って、屋台でも見に行きましょ」


仲田さんは私と真湖の肩を軽く押すと、レジャーシートから出て屋台のある通りへと誘導された。