ガラガラ……
教室のドアを開けると中にいた生徒が
一斉に私を見てきた。
えっ…な、なに…。
「もしかして、有栖川ちゃん?」
一人の女の子が私に話しかけてきた。
「え、う、うん。昨日頭痛で寝込んでて、、、。」
「えっ、大丈夫なの??
みんなーっ、有栖川ちゃんきたよー。」
その女の子がそう言うと周りからチラホラと
「あ、あの子?」
「あの子が有栖川さんかー。」
「しーっ。聞こえちゃうって。」
という声が聞こえてきた。
悪口?まる聞こえなんですけどーー。
と思いながらその場に立ってると
「あ、俺、白石知也(しらいしともや)
皆有栖川さんに会いたがってて…
おい、おまえら有栖川さんが
勘違いするじゃねーかよ!」
知也がそう言うと周りにいた生徒たちが
口々に「ごめんねー、そういうつもりじゃなかったー。」と言い出した。
「ていうか白石何一人だけ自己紹介してんの?有栖川ちゃん、私木下広香(きのしたひろか)よろしくね!」
この二人のおかげでクラスに馴染むことができた。
ほんと、怖いくらい馴染むことができた。