ずっとずっと考えてたんだ。
ゆめを待ってる間。
ゆめを傷つけてばかりいる、最近の俺は。
感情を止められない、ゆめにぶつけてしまう。
どうしても、嫌なんだ。
ーーー黒田航平が。
俺の居場所がアイツに取られるって思うと怖くて不安になって苛立って。
気づけばゆめにぶちまけて泣かせて。
何してんだって…何回も思ったさ。
でも無理なんだよ…なんでこうなんのかわかんねぇんだ。
「…目、どうした?」
「あっ…あぁ、さっき転んでさ!思ったより痛くて泣いちゃって!本当に注意力なくて困るよ〜」
「……そっか。気をつけろよ?ゆめはそそっかしいんだから」
ゆめは、嘘をついた。
必死に言い訳を探したんだろうな、俺に悟られないように。
ゆめは嘘をつく時俺の目を見ない。
いつもは見て話すのに、嘘をついたり隠し事がある時は見ないんだ。
ゆめはわかっているんだろうか?…わかってないよなぁ。
そんなところが可愛くて思わずクスリと笑みがこぼれる。
「マネージャー?だっけ?」
「うん!男バスのね!」
「…それは、黒田航平がいるから?」
「いるからっていうか、誘われたからだよ。」
「そ、そうか…」
「舜は部活入らないの?」
「んーー…迷ってる」
「なにと?」
「それはナイショ」
バスケをやろうか、迷ってる。
ゆめがマネージャーなんか危険極まりないだろう。
でも、ただの幼なじみが…。
最近の葛藤は"幼なじみ"っていう立場だ。
幼なじみなのに必要以上に干渉してる事でゆめの出会いを狭めているんじゃないか。
ゆめのためにってしてきたことは自己満足だったんじゃないかって。
ただ、変な虫がゆめにつくのが俺は嫌で仕方なくて。
ーーーこんなのはただの俺の我が儘だよな。
「ゆめ、お前はもう自由になっていいよ」
「舜?何言ってるの?」
「俺さ、幼なじみってだけでゆめを縛り付けすぎた」
「舜…?」
俺はゆめの幸せが俺の幸せでもあるんだ。

