俺はラインを返して眠りについた。
ゆめからの返信が怖いっていうのもあったかもしれない。
「舜〜そこのジャムとって」
「自分で取れるだろ…」
「え?なに?相談に乗ってあげた姉にその態度??」
「あーあー!わかりましたよ!はいどうぞお姉さま」
「よろしい。」
よく付き合うよ、こんな女と悠にぃは。
どこが良くて付き合うんだか。
あさからため息を漏らしながら制服に着替える。
部屋から見えるゆめからの部屋は案の定まだカーテンがかかってる。
ゆめを待つのは俺の仕事。
寝起きのゆめを誰よりも早く見れるのは俺の特権だ。
「さっ、行くか。」
「行ってらっしゃい舜。」
「行ってきます、母さん」
はぁ…ゆめ、来てくれるのか。
いつもみたいに“おはよ”って言ってくれるのだろうか。
ーーーーー俺はこんなにもゆめの事で頭がいっぱいなのに…。
ゆめは違うかもしれない。
そう考えるとなんだかすっげー寂しくて悲しかった。
「ゆめー!舜ちゃん来てるわよー!」
「はーいっ!今行く!」
「あれ?ゆめ…化粧いつもより…」
「や!見ないでよ〜今日はちゃんとしてみたの!」
化粧…まさか、黒田航平に会うから?
ちがうよな?…ゆめは…。
「舜、おはよ」
「っ…ゆめ…」
「わっ…舜…?」
ゆめはいつも見たく笑ってくれた。
その笑顔を見たら抱きしめたくなって、切なくなって…。
俺の腕の中にすっぽり収まるゆめはいつの間にこんな小さくなったのだろう。
ゆめ…ゆめ…俺はお前から離れることなんてできねぇよ…。
「舜、どうしたの?」
「なんで、化粧いつもよりちゃんとしてんの?」
「へっ!?…濃いかなぁ…?」
「こくねぇよ…可愛い…可愛いんだよ…ゆめ…」
「舜…ちゃん…?」
誰にも見せたくない、こんな可愛いゆめ。
誰にもあげたくない、ゆめ。
誰のものにもならないでほしいゆめ。
なんでこんなにも独占したいんだ。
幼なじみも、ここまでくるとうぜぇよ。
「ゆめ、ごめん。ごめん」
「どうして謝るの?なにも悪いことしてないよ?」
「違うんだ…」
「舜ちゃん、あたしは勝手にどこも行かないよ?一緒に、学校行こ?」
「っ…あぁ…」
ゆめの笑顔は俺を安心させてくれる。
だけど今はこんなにも不安。

