冬の朝、いつも通りに目が覚める。
ご飯を食べ、歯を磨いて、支度をして学校に行く。
そんな日々があたりまえに続くと思っていた。


だけど、

そんな幸せは続かなかった・・・


「私、病気みたい。」

「え?嘘だろ?」

彼氏が目を丸くして、驚いて言った。


「これからどんどん体が動かなくなっていったり、
上手く喋れなくなっちゃうんだって。
もう、長くないんだって。」

「え、いつから?」

「ずっと前から変だなとは思ってたんだけど・・・」

「何で言わなかったんだよ!!」

「ごめん・・・」

「いや、俺こそ気付いてやれなくてごめん。
心配すんな。俺が支えるから。」



──私は何も言えなかった。口を開くと涙が溢れそうで。


次の日、目が覚めた。
ベッドの近くに置いてあるペットボトルの水を飲もうとした。なんど蓋をひねっても開かない。違う、ちからが