大方の料理を食べ終わり、飲み物と簡単なおつまみの皿だけをテーブルに残して、由香が結婚式場のパンフレットやドレスの写真などを広げ始めた。
「わぁ…綺麗だね…。」
ウエディングドレスにカクテルドレス、白無垢に色打ち掛け。
いろいろな衣装を身にまとった由香の写真が並ぶ。
「最初はこれがいいって思ったんだけど…別の日に試着会があってね。いろいろ試着してるうちに、どれがいいのかわからなくなって。」
「武が選んであげたら?」
「由香が気に入ってれば、俺はどれでもいいんだよ。全部似合うし。」
「それはノロケなのか…?」
結婚を目前に控えた二人は、幸せそうなオーラを放っている。
(私とはえらい違いだよ…。)
「武の意見はあてにならないから、愛美に一緒に選んでもらおうかなって。愛美だったら、自分の結婚式の時はドレスと白無垢、どっちがいい?」
「うーん…そうだなぁ…。ドレスももちろん憧れるけど、こうして見ると白無垢もいいね。」
愛美は不意に、ウエディングドレス姿の自分の隣に、タキシード姿の“政弘さん”を思い浮かべた。
(政弘さん…きっと素敵だろうな…。)
ぼんやりと写真を眺める愛美に、由香が不思議そうに声を描ける。
「愛美、どうしたの?」
「いや…なんでもない…。」
つらい恋愛ばかりを経験して、男運がない自分はきっと幸せになんてなれないと思ってきた。
だけど“政弘さん”のおかげで、愛する人に愛され大切にされる喜びや、自分もまた大切にしたいと思う事の幸せを知った。
それと同時に、大切な人を失う怖さも覚えた。
(ずっと一緒にいようって言ってくれたけど…ホントにずっと一緒にいてくれるかな…?)
「わぁ…綺麗だね…。」
ウエディングドレスにカクテルドレス、白無垢に色打ち掛け。
いろいろな衣装を身にまとった由香の写真が並ぶ。
「最初はこれがいいって思ったんだけど…別の日に試着会があってね。いろいろ試着してるうちに、どれがいいのかわからなくなって。」
「武が選んであげたら?」
「由香が気に入ってれば、俺はどれでもいいんだよ。全部似合うし。」
「それはノロケなのか…?」
結婚を目前に控えた二人は、幸せそうなオーラを放っている。
(私とはえらい違いだよ…。)
「武の意見はあてにならないから、愛美に一緒に選んでもらおうかなって。愛美だったら、自分の結婚式の時はドレスと白無垢、どっちがいい?」
「うーん…そうだなぁ…。ドレスももちろん憧れるけど、こうして見ると白無垢もいいね。」
愛美は不意に、ウエディングドレス姿の自分の隣に、タキシード姿の“政弘さん”を思い浮かべた。
(政弘さん…きっと素敵だろうな…。)
ぼんやりと写真を眺める愛美に、由香が不思議そうに声を描ける。
「愛美、どうしたの?」
「いや…なんでもない…。」
つらい恋愛ばかりを経験して、男運がない自分はきっと幸せになんてなれないと思ってきた。
だけど“政弘さん”のおかげで、愛する人に愛され大切にされる喜びや、自分もまた大切にしたいと思う事の幸せを知った。
それと同時に、大切な人を失う怖さも覚えた。
(ずっと一緒にいようって言ってくれたけど…ホントにずっと一緒にいてくれるかな…?)



