緒川支部長は苛立たしげにスマホを助手席に放り投げ、車を発進させた。
(俺は会いたいよ。ホントは毎日だって会いたいし、少しでも長く一緒にいたいんだ。)
愛美が何も答えなかった事は寂しかった。
だけどそれ以上に、愛美を責めるような卑屈な言い方をしてしまった自分に苛立った。
(会いたいなら素直にそう言えばいいのに、なんで俺はあんな言い方したんだろう…。)
本当は、遅くなるけど行っていいかと言うつもりだった。
遅くなってもいいから会いたいと愛美が言ったら、今夜は愛美を一晩中抱きしめていたいと思っていた。
だけど愛美は“仕事だから仕方ない”と、あっさりと言った。
自分が思うほど、愛美は会いたいとは思っていないのかも知れない。
いつもなら“明日会おうね”の一言で済むはずなのに、昨日の出来事が不安に拍車をかけて、会いたい気持ちと裏腹に愛美を突き放すような言い方をしてしまった。
嫉妬なんかしてカッコ悪いとは思うけれど、健太郎の存在がそうさせている事は、自分でもイヤというほどわかっている。
(幼馴染みがなんだよ…。昔はどうだったとしても、愛美は今、俺の事を好きだって言ってくれてるのに…。)
(俺は会いたいよ。ホントは毎日だって会いたいし、少しでも長く一緒にいたいんだ。)
愛美が何も答えなかった事は寂しかった。
だけどそれ以上に、愛美を責めるような卑屈な言い方をしてしまった自分に苛立った。
(会いたいなら素直にそう言えばいいのに、なんで俺はあんな言い方したんだろう…。)
本当は、遅くなるけど行っていいかと言うつもりだった。
遅くなってもいいから会いたいと愛美が言ったら、今夜は愛美を一晩中抱きしめていたいと思っていた。
だけど愛美は“仕事だから仕方ない”と、あっさりと言った。
自分が思うほど、愛美は会いたいとは思っていないのかも知れない。
いつもなら“明日会おうね”の一言で済むはずなのに、昨日の出来事が不安に拍車をかけて、会いたい気持ちと裏腹に愛美を突き放すような言い方をしてしまった。
嫉妬なんかしてカッコ悪いとは思うけれど、健太郎の存在がそうさせている事は、自分でもイヤというほどわかっている。
(幼馴染みがなんだよ…。昔はどうだったとしても、愛美は今、俺の事を好きだって言ってくれてるのに…。)



