好きにさせて






「なんんっに!このめんどくさいやつ!」



一週間も経てばわたしは元気に教室で少女漫画を読んでいた。

相変わらずストーブ周りは女子の集合所で男子が寄って来る隙なんてない。




「うっわ〜よく読むね〜」


「そういうの読むのさくらくらいだわ〜」


「おたく?っていうの〜?」



それぞれ手入れされた爪や、巻かれた毛先を弄りながらわたしの声に反応してくれる。




「フラれたばっかだもんね〜現実逃避もしたくなるっしょ?」


「2次元ってやつ〜?萌え〜とかやるの?」


「いや萌えは違うだろ」



だらだらと今日もストーブ前で女子高生トークは行われる。

わたしがよく一緒にいる友人たちは比較的、派手と言われる事が多い。まず、わたしたちのクラスには大人しい子なんて1人もいないんだけど、とりあえず学年で一番目立つ人達だと思う、クラス全体が。


おしゃれを思いのまま楽しむ彼女たちは学校側からしたら迷惑な存在かもしれない。この教室にはいろんな香水の匂いが漂っているし、寒いので空気の入れ替えなんてしない。


この教室に慣れてない人がくると吐いてしまうかもしれない。それほど、強烈だ。


だけど、真面目な所も彼女たちにはあるのでわたしは嫌いじゃない。



この中で、まず一番化粧が濃いのはわたしだと思うし。なぜ、みんな素顔でもそんな可愛いのだ。

疑問だわ、こういう人達って無駄に化粧厚くしてるもんじゃないの?
寒い寒い言いながらみんな生脚をもったいぶらずに出してるけど。しかも綺麗だし。




「さくらぁ、合コン開こうかぁ?」

「いい、わたしチャラくないし」



「えぇ〜、ウチらみたいにチャラチャラしよ〜よ〜」



「根暗開拓ぅ?するの〜?」



何だよ、その変な言葉。



わたしは彼女と会話をしつつパラパラと漫画のページを進める。