「昔から体強くないよね。まぁ喧嘩なんかさせてた僕も悪いんだけどさ」

そう言いながらも慣れたように私をベッドに寝かせるクロ。

こんなとこにいるわけには行かないのだ。

「い、や…っ。はるのとこに、帰らなきゃ、駄目なの!」

そう言っても手首をベッドに押さえ付けられて動けなかった。

「黙って寝てて。はるくんには僕が連絡しとくよ。」

「う…」

「ね?」

「…はい」

あの言い聞かせるようなじっと見てくる目がとてつもなく苦手。

だってふいっと目を逸らしてしまう。