「クロ、ごめっ…なさい、ごめ、なっ…さい」
泣きながらクロに頭を下げた。
「鈴、怒ってないよ。だから大丈夫」
私と2人の時だけの優しい話し方。
「でもっ…!」
「ほら、おいで」
ソファーに座るクロの膝の上に横向きに乗せられた。
「クロっ…!クロ…!」
私は必死でクロに縋る。
クロにぎゅっと抱きしめられ、凄く凄く安心した。
「怒ってはいないけど、凄く心配したよ。
鈴には僕しかいない事、ちゃんと教えとけばよかったって何度思ったか」
そう言って私をそっと体から離す。
「新しい飼い主を見つけたんだね」
哀しそうなクロの声が真っ黒な部屋に静かに落ちた。

