野良猫は膝の上で眠る



「私ははるの声以外なんでもいいの。
私にとって大事なのははるの思いだけだから。」

うん。それ以外ない。

今の私の世界には、はるしか居ない。

「うん。」

はるが柔らかい顔で微笑む。

「もう屋上だし行こっか。」

はるがそう言って私を抱っこして立つ。

「はっはる……!!」

「今はこうしたいんだけど、だめ?」

「今だけだから。」

恥ずかしさを隠しながらおとなしくすることにした。