野良猫は膝の上で眠る


「入るよ。」

はるが声をかけコンコンとノックして入る。

「はる、来たか。久しぶりだな。」

仲良さげだ。

「そんなことないと思うけど。それより自己紹介。」

「君は鈴ちゃんだよね。私はここの理事長の蒼中明人(アオナカアキト)で、はるの兄です。よろしくね」

はるのお兄ちゃんなのか。確かに目元とか口とか似てる。それに仲がいい理由がわかった。

「私は里中 鈴です。はるにお世話になってます。今日からよろしくお願いします。」

「それにしても鈴ちゃんは美人だね。」

明人さんは私の頭をポンポンとなで出した。

「すず……こっち」

はるは何故か不機嫌そうだ。
少し不思議だったけどはるの言う通り明人さんのほうを離れはるのもとに戻る。