野良猫は膝の上で眠る


「はる、お待たせ。」

「ん。髪そのままでいいの?黒猫のにする?」

そういえば、黒猫のこと忘れてた。
やっぱりはるは私が黒猫だってきづいてるし。
黒猫で動くときはツインテールだったしな。でも今ははるの猫のすずだから。

「いいの。今黒猫じゃないし。」

「じゃあいこっか。」

はるについて綾のいる玄関まで向かう。

「綾待たせてごめんね。」

「おう!行くか。」

それにしても久し振りの外だ。
はるに拾われてからずっと家にいたし。

エレベーターで下まで降りて広いエントランスを抜ける。

そこで初めて自分が居た場所の凄さに気づく。

いかにも高級なマンションだ。

そして駐車場につく。

「バイクで行くか。」

「はるってバイク乗るんだね。」

「そーだよ。」