わたしは元婚約者の弟に恋をしました

 それよりも雄太との関係をどうするか、だ。

 わたしから連絡をしないといけないのだろうか。

だが、彼はわたしからの連絡を喜んでくれるのだろうか。

せめて、彼と彼女の関係を知る、第三者がいれば、わたしもこれからどうすべきかわかるのに。わたしはそう考えると短く息を吐いた。

 このあたりにいたということは、このあたりで働いているのだろうか。三歳下であれば、もう働いていてもおかしくはないし、彼もスーツを着用していたということは、そうなのだろう。

 彼のいた場所に視線を送るが、もう彼の姿はどこにもなかった。

 ただ、意外に近くにいることがわかった。それに、根拠はなかったが、近いうちに会えるような気がした。