「俺が大学に進学するとき、この土地を売ったらどうかという話があったんだ。じいちゃんもばあちゃんも俺の学費を貯金していてくれていたみたいなんだけど、じいちゃんが体を壊してから、その貯金を切り崩すしかなくてね。そのとき、お金が必要ならここを売ればいいと父さんから言われたから」
彼はふっと目を細めた。その表情はとても悲しそうに見えた。
わたしは彼から親の存在が出てきたことにただ戸惑っていた。
「俺は大学に行かなくていいと言ったんだけど、じいちゃんもばあちゃんもそれを嫌がった。ややこしい話になるから割愛するけど、俺の学費は別の人が出してくれることになって、この土地はただ休ませるのではなく、活用していこうということになった。ここをどうするかは茉優が大学を卒業するくらいまでに決めてくれればいいとね」
「そっか。おじいさんとおばあさんはお母さんのほうの両親なの?」
「そういうこと」
彼は頷いた。
「でも、ここがそんなに繁盛するとは思わなかったけどね。価格もかなり低めに抑えているというのもあるんだろうけどね」
彼はふっと目を細めた。その表情はとても悲しそうに見えた。
わたしは彼から親の存在が出てきたことにただ戸惑っていた。
「俺は大学に行かなくていいと言ったんだけど、じいちゃんもばあちゃんもそれを嫌がった。ややこしい話になるから割愛するけど、俺の学費は別の人が出してくれることになって、この土地はただ休ませるのではなく、活用していこうということになった。ここをどうするかは茉優が大学を卒業するくらいまでに決めてくれればいいとね」
「そっか。おじいさんとおばあさんはお母さんのほうの両親なの?」
「そういうこと」
彼は頷いた。
「でも、ここがそんなに繁盛するとは思わなかったけどね。価格もかなり低めに抑えているというのもあるんだろうけどね」



