「佐伯さん!そっちに行ったよ!」


「うん!任せて!」



パァン!



銃声が鳴る。


白い光を放ちながら、妖たちが浄化されていく。


ふぅ、と息を吐くと、周くんがにっこりと笑って私の方へと歩いてきた。


「だいぶ慣れてきたね。…もう僕の補助もいらないんじゃない?」


最初の浄化の日から一ヶ月。

あれから少しずつバイトをこなしていくうちに、鬼火銃の扱いも出際よくできるようになってきて

私はそこそこ銃を使いこなせるようになっていた。


「周くんがいてくれた方が心強いよ。

まだまだ私は命中率悪いし。」


私がそう言うと、周くんは、ぱっ、と空を見上げて言った。


「僕も鬼火銃は上手くないよ。

相楽くんは本当にうちの大事な戦力だね。」


周くんの視線の先には、残りの妖を外すことなく正確に仕留める遊馬の姿があった。

いつもは気のいいお兄ちゃんキャラで、
芝狸とふざけてて、言動も適当だけど

妖の仕事になると一気に人が変わるんだもん

すごく真剣な顔をして、鬼火銃の扱いもずば抜けて上手い。

身体能力も、並以上。


……ほんと、何なの?あの先輩。