百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜



っ!


………な………!



「何言ってんのよ!わ……私は別に……!」



突然の遥のセリフに、かっ!と顔が赤くなる



本気の恋、とか大それたこと言われてもわかんないけど!


周くんのことはとても尊敬してるけど!



遥は、すいっ、とそのまま飛んで、隣の部屋の窓枠へと着地する。


そして、宙を飛んでいる一心に向かって言った。




「呼び出して悪かったな。こいつがどうしても俺の秘密を知りたいって言うもんだから…」



「そ、そんなこと言ってないけど!」



一心は、にこっ、と笑うと私と遥にお辞儀をして口を開いた。



『わかりました!また何かあったら、すぐに呼んでくださいね。』



一心はそう言い終わると、くるり、と背中を向けて、夜の空へと飛んでいった。



…なんて可愛い妖なんだろう。


本当に遥のことを慕ってるんだな。



それを見送っていると、遥はそのまま、がらり、と隣の部屋の窓を開けて、中に入ろうとする。