アップテンポな曲とともに、画面に文字が映る。
『今日のおひつじ座のアナタの運勢は最高!
素敵な出来事があなたの元に次々と舞い込んできて、運命の人との出会いがあるかも!』
アナウンサーが読み上げた。
私はそれを聞いて、つい目を見開いて叫んだ
「えっ!嘘、一位?!」
私はおひつじ座。
え、え!嬉しい〜。
小さな幸せに喜ぶ。
「運命の人との出会いかぁ……。」
最高の内容じゃない?
私は、読み上げるアナウンサーのお姉さんを見ながら考えた。
素敵な出来事って、なにかなぁ…。
まさか、割のいいバイトが見つかるとか?
わぁ…なんだかいい気分。
今日はいい日になりそう。
私はルンルン気分で温めた味噌汁をお椀に注ぐ。
……この節約生活からも、もしかしたら抜け出せちゃったりするのかな。
ズズーッ、と味噌汁をすすり軽めの朝食を終えると、私はテキパキと制服を着た。
「よし、忘れ物はないよね!」
すべての準備を終えて、靴を履く。
さ、今日も一日、頑張るぞ!
私は、すこし気合いを入れて、ガチャリ、と扉を開ける。
そして、勢いよく一歩踏み出した。
ぐにっ。
「んぎゃッ!!」



