私は言葉を失った。


……紺は、遊馬の鬼火銃を受けても浄化されなかった。

心臓がどこか別の場所にあるのならそれを見つけない限り勝ち目はない。


このままじゃ、ただ紺から攻撃されるだけで終わってしまう……!


………周くん………!


紺が、すっ、と黒い鬼火銃を周くんたちに向ける。


……どうすれば………

どうすればいいの………!


私が、ぎゅっ、と手のひらを握りしめ

周くんたちが悔しそうに顔を歪めた

その時だった。


ピュン!


どこからか銀色の弾丸が飛んできて

紺の黒い鬼火銃を撃ち落とした。





黒い鬼火銃は、雲の地面に落ちた瞬間

燃えた紙くずのように消えていく。


『!』


紺が小さく息を吸って

その場にいた全員が目を見開いた。


………な…

何………?!


紺の鬼火銃が、撃たれた……?


どこから……?


私が顔を上げた、その時。

私がずっと待ち望んでいた“アイツ”の声が、辺りに響いた。



「───それ以上そいつらに手ぇ出すな。」