「…っ!」
どきん!
聞いたこともない大きさで、胸の鼓動が体じゅうに鳴り響いた。
背中から感じる周くんの体に、私は全身の温度が上がっていく。
「……ど……どうしたの、周くん?
なんで………………」
その時、私の言葉を遮って
周くんの聞いたこともないような熱を帯びた声が私の全身を貫いた。
「……………好きだ。
………行くな…………詠………!」
「!!」
………え………?
全身の力が抜ける私を
周くんは、トッ!と体で支えた。
……膝に…力が入らない……
ってか………こ…腰が抜けた………っ。
甘い言葉に、私は頭が混乱しすぎて、言葉が出ない。
周くんは、私の存在を確かめるかのように、腕に力を入れたまま私を抱きしめ続ける。
その時、周くんが耳元で囁いた。
「…僕が代わりにカンパニーに向かう。
取り引きなんかなくても、八雲から九条の居場所を聞き出してみせる。」
周くんは、熱を帯びた声で、内から出る感情をそのまま出すかのように続けた。
「だから、行かないで。
……僕が迎えに行くから。それまでは危険から一番遠い場所にいて……。」
私は、絞り出すような周くんの声に、ただ、黙って周くんに抱きしめられることしか出来なかった。
…………周くん……。
今の周くんの言葉は……
全部本心……?
だとしたら……………
私は、ぎゅっ、と目をつぶって周くんに言った。
「あの………!」



