ぎゅっ!
!
周くんが、握っていた手に力を入れた。
強く、強く握りしめる。
「……あ………周くん………?」
すると、周くんが真剣な顔をして
静かに言った。
「…僕なら、詠ちゃんにそんな顔させない。」
………え?
私は、目を見開いた。
「……周くん………?」
小さく名前を呼ぶと、周くんは手を握ったまま答えた。
「九条のことを考えてそんな顔するぐらいなら、いっそアイツのことを頭から消して欲しい。
……もう、九条のことは、考えないで。」
!
どくん。
心臓が大きく脈打った。
………どういう意味………?
動揺して、周くんを見つめる。
目が逸らせない。
すると、周くんは私をまっすぐ見つめて、口を開いた。
「…詠ちゃんが、九条を好きでも……
僕は詠ちゃんに、アイツを見て欲しくない。」
────!



