百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜



雅は、視線を逸らさぬまま、言い放った。


「遥を探すことに協力してくれないか。

……紺に見つかってないと言っても、一生逃げ切れるわけじゃない。今は、いつ遥が死んでもおかしくないんだ。」


そして、はっ!とする私たちに続けて言った


「俺の仲間を探すのに手を貸してくれ!

敵だったあんた達に頼むのは筋違いだと思うけど………詠の力が必要なんだ。」





雅は、私たちに向かって頭を下げた。


………雅……。


私たちが黙っていると、芝狸がゆっくりと顔を上げた。

そして、口を開く。


『雅。……お主の気持ちはよくわかった。』


雅は、顔を上げて芝狸を見る。

私たちも芝狸に視線を移した時、芝狸は、ぽん!と胸を叩いて言った。


『力を貸そう。…わしも、九条には宝石のことで恩があるしな。

事務所に任せるんじゃ、雅!』





雅の顔が、ぱぁっ!と明るくなった。

それにつられて、私たちも笑顔になる。


……事務所とカンパニーが手を組んで、紺を敵に回すなんて、信じられない!

……雅が…私たちの仲間になるんだ…!