百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜



……“不幸の連鎖”……。


私は、鬼火銃を持つ遥の姿を頭に浮かべる。


初めて妖を浄化した日の、遥の顔。


…遥は、過去のすべてを一人で背負いながら凛さんの作り出した闇のかけらを使い続けていたんだね。

かけらを使う度、傷ついてきた遥の心。

凛さんの命を奪ってこの世に生み出されたかけらを使って、妖の命を奪い続ける遥。


遥は、どれだけ苦しかっただろう。


“……なんにも感じないやつなんて、いるのかよ…?”


私が、かけらを使う遥を責めた時

遥はそう言って私を見つめた。


……ごめんなさい。

何も知らなかったのは、私だ。


“…あんな闇のかけらを使って、何にも感じないような人が、妖に慕われてるのが不思議だなって思って。”


一番言ってはいけない言葉で

遥のことを傷つけた。


………私、最低だ……。


すると、雅が小さく息を吐いた。

そして、決心したかのようにまっすぐ私たちを見つめて言った。


「……ここで、あんた達に一つ頼みがあるんだ。」


……?


“頼み”……?