百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜



すると俺の瞳に、今にも巨大な妖に襲われそうな女の姿が映った。

琥珀色の長い髪の毛が、その女が凛だということを示していた。


「凛!」


俺は彼女の名前を叫ぶと、巨大な妖に向かって鬼火銃を向けた。


パァン!!


俺の鬼火銃から、銀色の弾丸が放たれる。

その弾丸は、俺の気持ちに比例するように、今までで一番鋭く、大きい。

銀の光が、妖の体を貫いた。


『ぎゃぁああぁっ!!!』


目の前の黒い影が、光とともに消えていく。

すると琥珀色の髪の女が、ふっ、とこちらを振り向いた。

綺麗な瞳と目が合った。


「………は…………る……」


か細い声が聞こえた、
次の瞬間

ぐらり、と凛の体が傾いた。







俺はとっさに走り出し、凛の体を抱きとめた

見ると、凛の白衣は血に染まっていて、
あちこち破れてもうボロボロだ。

現実とは思えないその姿に、俺は震える腕で必死に凛を支えながら呼びかけた。


「…おい、凛!しっかりしろ!

起きろ!凛!!」