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「はぁ……。私、これからどうなっちゃうんだろ…。」
私は、芝狸のアジトを後にして、おんぼろアパートの部屋に帰ってきた。
時計は午後七時を指している。
私は、ふぅ、と息を吐いて
アパートの窓から外を眺めた。
妖と…関わる生活なんて、考えたこともなかった。
今日一日でいろんなことがあったなぁ。
私の人生変わりすぎだよ。
元はと言えば、竜ノ神に気に入られちゃったのが原因なんだよね。
まぁ、周くんと近づけたのは、嬉しいけど…!
ついに、明日。
妖を浄化するんだ……。
どんな感じかな……。
私は、首もとに光るネックレスを見つめる。
チャリ…と、鎖の重なる音がした。
……本当に、こんなオモチャみたいなもので妖を浄化出来るのかな…?
私が、指で軽く金色のチャームをいじった、
その時だった。
「なぁ、それ“本物”?」
「!!」



