百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜



すると、雅は妖をテーブルの上に出して言った。


「闇丸。…お前の、最後の記憶を映し出してくれ。」


“闇丸”、と呼ばれたそのカラスは、小さく羽を広げると

カッ!と瞳を見開いた。





その瞬間。

事務所の電気がパッ!と消えて、闇丸がバサッ、と飛び立った。

テーブルの上へと舞い上がった闇丸は、大きな瞳を私たちに向ける。

すると、次の瞬間

テーブルの上に何かの映像が映し出された。


……!


こ………これは………

闇丸の瞳を通した、過去の映像……?


私たちは、無言でそれを見つめた。

すると、その時

周くんが何かに気づいたように口を開いた。


「……!九条だ!

ほら、あの一人で並木道を歩いている男!」


私たちは、声につられるようにして

追憶の映像に見入っていった。