百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜



どくん。


胸が鈍く音を立てた。

雅は、箱の蓋に手をかけながら続ける。


「この妖の力で、過去に起きた全てを妖の瞳を通して見ることができる。

……心は決まった?見るも、見ないも、あんた達に委ねるけど。」


私と遊馬は、それを聞いて、ちら、と周くんを見る。

周くんは、目を閉じて少し考えた後、覚悟を決めた表情をして、雅に言った。


「……見させて欲しい。

…姉さんと、九条の過去を………知りたいんだ。」


すると、雅は、軽く目を伏せて

小さく呟いた。


「……わかった。」


そして、カコ…、と小さな箱の蓋を開ける。





私たちが覗き込むと

そこには、一つの大きな目玉を持った一匹の小さなカラスが入っていた。


………これが………?