百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜




そして、雅が悲しい瞳をして、続ける。


「…この契約が成立したのが、凛の亡くなる三日前。

そして契約したにも関わらず、凛はカンパニーを抜ける前の最後の実験で命を落とし…結局、遥がカンパニーに縛られる契約だけが残ったってわけか。」


……そんな…………

そんなことって…………


すると、雅の言葉を聞いた周くんが、驚いて顔を上げた。


「“最後の実験で命を落とし”……?

なんの話だ…?姉さんは、カンパニーから帰る途中に、交通事故にあったんじゃ…」


すると、雅が、小さく目を細めた。

そして少しの沈黙の後、バッグをごそごそと探って、事務所のテーブルの上に、コト、とある箱を置いた。

そして、まっすぐ私たちを見つめて言う。



「……真実を知る、勇気はある?」



………!


私たちは、その言葉に、目を見開いた。


……“真実”…?


雅が、箱を見つめながら続ける。


「…紺は、研究員として働かせていた凛が
情報を漏らしたりしないよう、全ての行動を監視していたんだ。

この箱の中にいる“妖”の力を使ってね。」