百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜



私たちは、絶句して遥を見つめる。

遥の冷たい瞳は、何の感情もなく

ただ、まっすぐに私たちを映していた。

その時。

地の底から響き渡るような声が辺りに響いた。


「よくやりました、遥君……!

やはり、君は信頼の置ける部下ですねぇ!」





私たちが、ばっ!と辺りを見渡すと

神社の目の前に、紫色の着物を着た紺が現れた。

紺は、不敵な笑みを浮かべて言い放つ。


「これで最強の妖力も、妖界も、この世界も

すべて私のものだ…………!」


………!


私が目を見開くと

遊馬が悔しげに顔を歪めて言った。


「…まさか…ずっとここに来なかったのは、俺たちに竜ノ神を撃たせた後

宝石を奪い盗るためだったのか…?!」


すると、紺が、ニヤリ、と笑って答える。


「“奪い盗る”、だなんて……。

これは、れっきとした“作戦”ですよ?」





ま………

まさか……………………


こんなことになるなんて……………!