百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜



私が頭に?を浮かべていると

周くんが私の方へと走ってきて言った。


「詠ちゃんには、最後を任せたいんだ。

僕が、詠ちゃんをサポートするから!」


えっ?

どういうこと?


すると、周くんが私に、まっすぐ視線を
向けて言った。


「竜ノ神には、普通に狙ったんじゃ、絶対に弾は当てられない。

…だから、“跳弾”を使うんだ。」


“ちょうだん”………?


私は、周くんを見つめる。

周くんは、森を指差しながら続けた。


「僕もさっき気づいたんだけど、鬼火銃の弾は、木の幹に当たると跳ね返って予測不能のところへ飛んでいくんだ。

…さっきの、詠ちゃんの弾みたいにね。」


私は、はっ、として、さっきのことを
頭に思い浮かべる。


…あの、遊馬に当たっちゃったやつか…。


そこで私は、周くんの作戦に気づいて彼を見上げる。


「じゃあ、竜ノ神を森の中へ追い詰めて、そこに向かって鬼火銃を撃てば…

もしかしたら、竜ノ神に当たるかもしれないってこと…?」


周くんは、私の言葉に、こくん、と頷いた。


「やってみる価値は、あると思う。

詠ちゃんの加護者の力なら、僕や相楽くんより、たくさんの弾を打てるはずだ。」


そして、周くんは私の肩に手を置いて、続けた。


「…詠ちゃんになら、出来るよ。

僕らが、ついてるから。」