百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜



どくん!


胸が鳴った。


“譲れぬ願い”………


そうだ。

私たちは、紺なんかに、竜ノ神の宝石を渡すわけにはいかない。


すると、私たちの心を察したのか

竜ノ神が、ふわ、と空へと舞い上がって言った。


『…そこまで固い意志ならば、よかろう。今日は正々堂々、ここにいてやる。

私を、浄化してみろ。人間どもよ。』





その瞬間、芝狸が叫んだ。


『信じてるぞ、皆の者!!

竜ノ神を、浄化するんじゃ!!』


っ!


私たちは、はっ!として、鬼火銃を構えた。


パァン!パァン!


銃声が、森に響き渡る。


ついに………

ついに、竜ノ神との決戦が始まったんだ…!


遊馬と周くんは、竜ノ神に狙いをすませ
鬼火銃を撃ち続ける。

しかし、竜ノ神は、ひらりひらり、と
銃弾を避けて飛んでいく。

遊馬が、眉を寄せながら叫んだ。


「…やっぱ、普通に狙ったんじゃダメだ!

どうする、周!」


その声に、周くんは、真剣な顔をして考え込んだ。


…っ。


私……二人に頼ってばっかりだ。

私もしっかり撃たなくちゃ!


私は、パァン!と引き金を引く。

すると、その銃弾は、竜ノ神とは逆方向へと飛んでいき、木の幹に当たる。


ピュン!


そして跳ね返った弾は、近くで竜ノ神を
狙っていた遊馬に直撃した。





「ってえ!!!」