百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜



それを見た八雲が
ゆらり、と瞳の色を変えた。


『くそ…!鬼火銃を取り戻されるなんて…!』


すると八雲は、ズズ…、と体を縮めていく。


…まさか、不利になった途端、逃げる気?!


『逃すな小娘!奴に弾を撃ち込むんじゃ!』


私は、ばっ!と八雲に向かって
鬼火銃を構える。


パァン!


そして、思いっきり引き金を引いた。


その瞬間、八雲は大量の蜘蛛の糸を
壁のように作って体を守る。

金色の弾丸は、蜘蛛の糸の壁を勢いよく
ぶち抜いた。

しかし

紙一重のところで、八雲の姿は
その場からシュン!と消えたのだった。


……っ!

取り逃がした………?!


その時、ふっ、と辺りの妖気が消える。


…八雲が、完全に姿を消したんだ。


私は、すっ、と鬼火銃を降ろして
ネックレスへと変える。

その時、雅が、トッ!と地面に降り立った。


「…どうにか…間に合ったみたいだな。」