百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜




すると、芝狸は、ひらめいたように言った。



『小娘!今からわしの子分になれ!

加護を受けたお主なら、竜ノ神が自然と近づいてくるかもしれん!』


「はいぃ?!!」



私は目を見開いて芝狸を見た。



い…意味わかんない!


私がエロ狸の子分?!


なるわけ無いじゃない!



すると、芝狸は私の方へと近寄ってきて
ぼそ、と私に耳打ちした。



『わしの子分になった方が、お主の得だぞ』


「な…なんでそんなこと言えるのよ。」



すると、芝狸は、にや、と笑って答えた。



『わしの子分になれば、時給千円。

小娘の残した内職も、わしの仲間の妖に頼めば一瞬で終わるし、精度も高い。』







じ……時給千円?!


本当?!!!


それに、あの造花の内職が完璧に終わっていたのは、芝狸がやったからだったんだ?


この貧乏生活から抜け出せる?!



い………いいかも。